香水(フレグランス)には、香料や香りの系統などさまざまな種類があるのをご存知でしょうか。さらに香水によっては持続時間や付ける量なども異なります。
そこで本記事では、香水の種類の分け方や香料の種類分けなどをご紹介しています。
また、香水を選ぶ際に役立つ情報も解説しているので、ぜひ参考にしてください。
「香水の種類」はそもそもどうやって分ける?
ひとくくりに「香水の種類」といっても、香料や香りの系統、形状の種類など、さまざまな分け方ができます。
日本ではブランドが提供する香りの特徴やコンセプトに基づいて選ぶことが多く、特定のブランドのファンも多く見受けられます。一方のフランスでは、香水をアクセサリーのようにとらえ、その日の気分や服装、イベントによって違う香りをまとうことを楽しんでいます。
このように、個人の好みや場面によって香水を選ぶことで、より自分らしいスタイルや個性を表現できるようになるでしょう。
「香水を選ぶときはいつも迷ってしまう」という方は、香水の種類を知っておくと自分に合った香水が見つけやすくなりますよ。香水の種類を理解して、自分のスタイルを作り上げませんか?
香水は大きく4種類
香水は「パルファン」「オードパルファン」「オードトワレ」「オーデコロン」の4種類に大別されます。ここでは、それぞれどのような特徴があるのかをご紹介します。
- パルファン
パルファンは、香水のなかでも最も濃厚な香りを持ちます。高濃度の香料で作られているため、香りの持続力が非常に高いです。
少量でも強い香りが広がり、数滴で長時間持続します。一方で、高濃度のため価格も高めになることが多いです。
香りの強いパルファンを大量につけると香害になる可能性があるので、香りが広がりにくい足元に1滴つけるのがよいでしょう。
濃度 | 15%~30% |
---|---|
持続時間 | 5~7時間 |
推奨量 | 1プッシュ |
- オードパルファン(オードパルファム)
オードパルファンは、パルファンに次いで香料の濃度が高く、長時間香りが持続する香水です。パルファンよりも香りが軽やかで、普段使いに向いています。価格は比較的リーズナブルです。
スプレータイプは、20センチほど離してプッシュするとよいでしょう。湿気が多い日は香りが広がりやすいため、プッシュする回数を減らすとほんのりと香りが持続します。
濃度 | 8~15% |
---|---|
持続時間 | 5時間前後 |
推奨量 | 1~3プッシュ |
- オードトワレ
オードトワレ(Eau de Toilette)は、香料の濃度がやや軽く、日常的な使用に適した香水です。香りは爽やかで持続力はオードパルファンよりも短めですが、気軽に使えるのが特徴です。香水初心者はオードトワレから始めて見るのもよいでしょう。
揮発性が高い分、何度か付け直す必要があります。
濃度 | 5~12% |
---|---|
持続時間 | 3~4時間 |
推奨量 | 2~4プッシュ |
- オーデコロン
オーデコロン(Eau de Cologne)は、香水のなかで最も軽やかな香りで、香料の濃度が低いのが特徴です。主に爽やかな柑橘系の香りが特徴で、フレッシュな印象を与えます。
持続力は他の香水に比べて短いですが、リフレッシュや軽めの香りを楽しみたいときにおすすめです。
濃度 | 3~8% |
---|---|
持続時間 | 1~2時間 |
推奨量 | 2~4プッシュ |
>>香水は何プッシュすればいい?プッシュ回数やポイントを確認しよう
>>香水のトップノート・ミドルノート・ラストノートとは?香りの変化を楽しもう
香料による種類分け
香水の選び方として、香料によって決める方法もあります。ここでは、「天然香料」「合成香料」についてご紹介します。
- 天然香料
天然香料には、植物由来と動物由来があり、さまざまな産業に影響を与えてきました。植物由来の香料は、自然界の植物から抽出されるエッセンシャルオイルや抽出物をもとに作られます。
これらの素材は花、葉、果実、樹皮、根などから取得されているのが特徴です。一般的な例として、ラベンダーやローズ、シトラス系の香りが挙げられます。
一方、動物由来の香料は、かつてジャコウジカやジャコウネコ、クジラなどの動物から得られる分泌物や結石を利用していました。
しかし、環境保護や動物保護に対する関心が高まるにつれて、これらの素材の使用が制限され、合成香料が代替品として広く採用されるようになったのです。
- 合成香料
合成香料は人工的に製造され、天然香料と比較して安定性や供給の一貫性に優れているため、多くの産業で使用されています。合成香料は3つの種類に分けられます。
一つ目は天然香料を分析して作り出したものです。このタイプの合成香料は、天然香料から分析し、同じ構造を持つ化合物を合成します。これによって、天然の香りを再現し、香りの一貫性を保ちながら需要に対応することができます。例えば、バニラの香りを持つ合成香料は、バニラビーンズから抽出される物質の化学的な構造を模倣した香りです。
二つ目は、自然界では見つからない香りや、新しい香りを創出するために化学的な合成プロセスを通じて製造される化学合成したものです。これによって、独特な香りが生み出されることがあります。
三つ目は、天然香料から抽出される際の主要な成分を化学的に単離し、その成分の香りを強調して合成香料を作り出した合成香料です。
これらは天然成分をベースにして改良したり、完全に新しい香りを作り出したりするのに役立ちます。合成香料はコストが抑えられるといったメリットが挙げられます。
現在の香水のほとんどは、天然香料と合成香料を組み合わせたものが多いです。
香りの系統による種類分け
香りは系統によって種類を分けることができます。そのなかでも代表的な香りをみていきましょう。
- シトラス
シトラスの香りは、フレッシュでみずみずしく、活発な印象を受けるのが特徴です。主にグレープフルーツ、レモン、オレンジ、ベルガモットなどがシトラスの香りに分類されます。
軽やかな香りのため、湿気が多い梅雨から夏にかけておすすめです。
また多くの方に好まれる傾向にあるため、日常使いがしやすく、プレゼントとしても比較的人気が高い香りです。
- ウォータリー/アクア
ウォータリーやアクアと呼ばれる香りは、水を連想させるような清涼感や透明感が特徴です。柑橘系の香りをベースに、マリンノートやオゾンノートといった香りがプラスされています。
スイカやメロンを思わせる香りとも言われており、瓜系香料と呼ばれることも。
清潔感のある香りから、シーンを選ばず日常使いしやすい香りになっています。比較的メンズ向けの香水に多い香りですが、男女関係なく楽しめる香りです。
- フローラル
フローラルの香りは、優しい甘さと上品さを兼ね備えた柔らかさが特徴です。ジャスミン、ミュゲ(すずらん)、ローズ、ライラックなど、さまざまな花の香りを組み合わせて作られます。
好き嫌いの分かれにくい香りであることから、日常からフォーマルまでさまざまな場面で使用できる万能な香りです。ふんわりと柔らかい印象を引き立ててくれるため、デートやディナーなどにもおすすめです。
- グリーンフローラル
グリーンフローラルの香りは、華やかなフローラルの中に香る、草や葉の青い香りを思わせるフレッシュさが特徴です。
華やかすぎる香りが苦手な方でも、グリーンの香りが清潔感をプラスしてくれるため、カジュアルスタイルやボーイッシュスタイルが好きな方におすすめ。また、普段使いがフローラル系の香水という方は気分転換としてグリーンフローラルの香りを選んでみるのもよいかもしれません。
- フルーティフローラル
フルーティフローラルの香りは、華やかなフローラルの中に香る、フルーツの甘酸っぱさが特徴です。
フローラルにプラスされるフルーツの香りには、アップル、ピーチ、メロンなどといった甘めなフルーツが比較的多く見られます。
親しみやすい香りで、高校生や大学生から大人まで幅広い年代で楽しめるでしょう。
- フレッシュフローラル
フレッシュフローラルの香りは、フローラルの華々とした香りの中にみずみずしい爽やかさを感じられるのが特徴です。
フルーティフローラルと同様、フルーツの香りが用いられることもありますが、カシスやプラムなどの爽やかな印象を持つフルーツが中心となります。
フレッシュフローラルもフローラルがベースとなる香りのため日常使いがしやすく、幅広いシーンで活躍してくれる万能な香りです。
- フロリエンタル
フロリエンタルの香りは、華やかなフローラルの中に香る、官能的なエキゾチックさが特徴です。
ムスクやバニラなどの香りがプラスされることで、時間が経つとともに異国情緒のある甘さが感じられるようになります。
しっかりと香るものが多いため、パーティーなどのフォーマルなシーンで使用するのがおすすめ。軽く香るものであれば、日常使いでも活躍してくれるでしょう。
香りが強いものを持っているが日常的にも使いたいという方は、香水の付け方は工夫してふんわりと香るようにして使うようにしましょう。
>>香水を付ける場所のおすすめは?付ける際のポイントも併せて紹介
- オリエンタル
オリエンタルの香りは、少し神秘的でミステリアスな印象と、まったりとした甘さや香辛料のスパイシーさが感じられるのが特徴です。
ムスク、クローブ、ナツメグなどの香料を用いて作られています。
特徴的な香りのためシトラスやフローラルと比べると人によって好き嫌いが別れやすい香りではありますが、お香のようなリラックス感があり、多くの方に愛されています。お出かけやデートなどにもおすすめの香りです。
- ウッディ
ウッディの香りは、名前のとおり樹木を原料としており、森を思わせるような印象が特徴的。甘みのあるサンダルウッド、スパイシーさが際立つシダーウッド、土っぽさがあるベチバーなどの香料が代表的です。
性別を選ばずに使えるセクシーな香りで、大人っぽさや知的さを演出できます。落ち着いた香りのため、結婚式やパーティだけでなく、ビジネスシーンにもおすすめです。
- フゼア
フゼアの香りは、渋みや青みのあるさわやかさと土っぽさが特徴で、甘みはあまりありません。
ラベンダー、オークモス、ベルガモットなどの香料が中心にブレンドされており、マニッシュな香りのものが多く見られます。
キリッとした印象を与えるので、フォーマルなシーンに合わせて使うのがおすすめです。
- シプレ
シプレの香りは、シトラスの香りにフローラルやウッディの香りを加えた上品さや端正さが特徴です。
地中海にある「キプロス島」のフランス語読み「Cypre(シプレ)」が由来と言われています。
比較的女性的で柔らかい香りが多いですが、性別問わず楽しめる香りでもあります。また、知的な印象を与えることからフォーマルなシーンやビジネスシーンにもおすすめです。
形状による種類分け
香水を形状に種類分けして選ぶ方法もあります。形状は主に「スプレータイプ」「ロールオンタイプ」「練り香水タイプ」の3つです。それぞれの異なる形状を詳しく解説します。
- スプレータイプ
スプレータイプの香水は、液体の香水を細かい霧状に噴射できるタイプです。一般的にボトルにスプレーが付いており、香水を均一に肌にふりかけられます。
スプレータイプは使用が簡単で適切な量を調節しやすいため、幅広い人気があります。持ち運びする際は、香水を入れる容器のアトマイザーに詰め替えましょう。
>>外出先で便利な香水アトマイザー 移し方はどうすればいいの?
- ロールオンタイプ
ロールオンタイプの香水は、液体の香水をローラーボールで直接肌に塗れるタイプです。ローラーボールを肌に転がすことで香りを楽しむことができます。
ロールオンタイプは、香りの量を細かく調節できるのが特徴です。スプレータイプと比べると広範囲に香りを広げるのは少し難しいかもしれませんが、少しだけつけたい方や周りに飛び散らないため外での付けなおしにもおすすめです。
- 練り香水タイプ
練り香水タイプは、香料をシアバターやワックスなどの中に練りこんだ固形の香水で、小さな容器に詰められています。ジャーに入っているものやスティックタイプになっているものがあり、指で香水を取り直接肌に塗布します。
ほんのりとした香りのニュアンスを感じることができるのが特徴です。持ち運びに便利ですが、香りの広がりや持続性はスプレータイプに比べるとやや弱めです。
また、アルコールを使用していないため、髪にもつけることができます。気分を上げたいときや香りをほんのり纏わせたい方におすすめです。
これらの香水の形状による違いは、使用感や持続性、香りの広がりなどが挙げられます。自分の好みや使用シーンに合わせて選ぶことが大切です。
自分に合った香水を見つけよう
香水の種類は「パルファン」「オードパルファン」「オードトワレ」「オーデコロン」があり、さらに香料や形状など細かく分類されます。
まずは香水の種類を知ることからはじめて、自分に合う香りを見つけませんか?
フィッツコーポレーションでは、いろいろなシーンで活用できる多種多様な香水を取り揃えています。自分のお気に入りの香りを付けてお出かけするとワクワクしますよね。
また、自分に合った香りを見つける楽しみを味わってみるのもおすすめです。
自分だけのお気に入りを見つけたい方は、ぜひフィッツコーポレーションの公式通販サイト「フィッツオンラインストア」をチェックしてみてください。