芯を持った現代女性のためのフレグランスブランド「ヴァシリーサ」の商品企画担当を務める傍ら、香り業界をもっと盛り上げたいという想いから「香りトレンド創出」プロジェクトを立ち上げました。トレンド感がありつつも、自分の芯となるような香りを生み出し続けます。
ラブ パスポート ミラの商品企画担当。
夏といえばレモンやオレンジなどのシトラス系の香りが人気な印象がありました。今年はお花の香りがトレンドなのでしょうか?
(青山)そうですね。毎年夏になるとシトラスやグリーンティなどさっぱりとした香りが人気になります。この香りの人気はゆるぎないです。
去年からアジサイの香りが色々なブランドから登場して、初夏に青や紫色のお花の香りが流行りだしてきたな...と感じています。
ただお花というのではなく、色味も重要になってくるんですね!具体的にはどのような花が挙げられますか?
(寺井)アジサイは去年に引き続き人気があって強いですね!ほかにはアサガオやネモフィラ、ホワイトラベンダーなどを見かけるかな。
香水だけでなく、シャンプーやルームディフューザーの香りもそうですし、見た目的にもブルーやラベンダーの色を髪色に取り入れる方がいるイメージがあります。
(青山)お花といえば春のイメージが強いのではないかなと思うのですが、春らしい香りってふんわりと甘く、かわいらしいイメージが中心になりますよね。
でも夏が近づくと気温も高くなってきて、涼しさだったり爽やかさを求めるようになってきます。なのでみずみずしく、すっきりとした生花に近い香りの印象に近い、青や紫の色をしたお花が注目されているのではないかと思っています。
なるほど...勉強になります。今回FITSではヴァシリーサから期間限定でアサガオの香りが登場しますよね。こちらについて詳しくお伺いしてもいいですか?
(寺井)もちろんです!今回ヴァシリーサのリ フレクト ラインから「モーニンググローリー(アサガオの香り)」が夏限定で登場します。
今回のテーマは「朝露がきらめく晴れやかなアサガオ」。アサガオの英名は「morning glory」で直訳すると「朝の輝き」になります。
夏の清々しい朝に、朝日を受けて輝き花開くアサガオに自分を投影して、きらめきをみつめなおしていくという想いを込めています。
実際のお花には、香りがないものが多いですが、アサガオも実際には香りがありませんよね。モーニンググローリーはどのような香りなのでしょうか?
(寺井)アサガオは朝に咲くというイメージがあると思いますが、実際には花を咲かせる前日の夜から花を咲かせる準備をしています。
輝きをずっしりと蓄えた様子をクリーミーなサンダルウッドで表現しました。そこに朝日が差し込んだ朝露と花が開いた瞬間を、きりっとしたレモンやふんわりと柔らかいフローラルで表しています。
ヴァシリーサ リ フレクト ライン モーニンググローリー(アサガオの香り):画像左から二番目
初夏のトレンドをバッチリ押さえていますね...!甘いフローラル、というよりも清々しさのある生花...というイメージが伝わってきました。パッケージもとてもかわいいですよね。
(寺井)ありがとうございます!デザインはもちろんアサガオ、朝日をイメージしているのですが...。
最近Y2Kという言葉が流行ったのをご存じですか?
もちろんです!ファッションでもメイクスタイルでもかなりY2Kがトレンドになりましたよね。
(寺井)そうなんです。このY2Kの次に来るのが"Y3K"といわれています。
簡単にいうと近未来的なスタイルのことを指すのですが、このトレンドをヴァシリーサのコンセプトである優雅な気品と調和するように解釈して、今回のパッケージに落とし込んでいます。
アサガオという和の雰囲気と近未来的なテイスト、一見正反対のように思えますがどちらもしっかりと感じ取れます!本当にパケ買いしたいくらい...。Y3Kというトレンドについても教えていただきありがとうございました!
最後になりますが、ズバリお二人はどのように香りトレンドをつかんでいらっしゃいますか?
(青山)実際にお店に足を運んで市場調査することが一番多いです!新商品のチェックはもちろん欠かせないですが、色でトレンドがつかめることが多いのでそういう視点でもチェックしています。コスメの色とかも結構ヒントになったりしますよ。
(寺井)ハイブランドが先頭に立ってトレンドとして広がっていくという形も多いので、アンテナはっています。でも、私も一番は実際にお店に行くことが多いかな。
貴重なお話をたくさんいただき、本当にありがとうございました!