2008年に株式会社フィッツコーポレーションに入社。異業種からの転職を経て、入社直後から16年間オリジナル商品企画の道を一筋。これまで複数ブランドの担当をし、何百種類の商品開発を担当。世界中に自分の作った商品を届けるのを夢みて、新しいことへのチャレンジをし続け日々商品企画に邁進。
レールデュサボンのブランドコンセプトについて教えてください。
せっけんの香りのライフスタイルブランドとして誕生したのがレールデュサボンです。名前もフランス語で「せっけんの空」という意味になっています。
「上質なせっけんの香り」をコンセプトに、香水だけではなく柔軟剤やファブリックスプレーなど様々なカテゴリーのユニセックス商品を展開しています。
現状どんなお客様に使っていただくことが多いですか?
一言では語れないほど様々な方に使っていただいていますが、それこそが特徴なのではないかと感じています。
性別や年代を問わず、どのようなライフスタイルの方でも幅広く愛用していただいている印象です。
様々なお客様に使っていただけていることは嬉しいですね。
レールデュサボンは若い女性や主婦の方がユーザーとして多いイメージでしたが、男性で使っている方も多いんですね!
そうなんです!
10年前からブランドはありますが、当時からずっと愛用してくださっている方や、最近商品を手に取ってくれた方もいて、本当にユーザーの層が広いんですよね。
ブランドが生まれた当初は同棲したてのピュアなカップルや30代前後の夫婦の方をターゲット層に想定していたのですが、今ではそれだけにとどまらず、20代から60代の一人暮らしの方からご家族皆さんでお使いいただいたりと、年代や地域の枠を超えて多くの方に手に取っていただいています。
また、現在ではアジアを中心に海外でも販売されています。国境を越えてこの香りを楽しんでる人がいることもとても嬉しいです。
ブランドを立ち上げた際に思い描いていたユニセックスブランドになれているのではないかと感じています!
幅広い方から愛されるレールデュサボンですが、10年前にこのブランドが誕生した際の背景や経緯について教えてください。
当初、「せっけんの香りのライフスタイルブランドを立ち上げたい」という着想がまず降りてきました。
実際に、お風呂文化や清潔感といった日本人の文化とせっけんの相性が良いことが市場のデータでわかっていたこともあり、開発着手のきっかけになりました。
せっけんというイメージがダイレクトに伝わる名前とデザインにしようという方向性が決まり生まれたのがレールデュサボンです。
3種類の香りについて教えてください。
お客様にとっても手に取りやすいように、香りの種類はあえて3種類にしました。
これまでの経験の中で、種類が多すぎると香りで悩んで買うのをためらってしまう方が出てきてしまうと気づいたんです。
一言で「せっけんの香り」といってもすっきりや甘いなどいろいろな香りがあり、当時30種類以上の中から嗜好性の高い3つのタイプの香りをセレクトしました。
レールデュサボンの特徴として1つ挙げさせていただきたいのが、3種類の香りの中で特別人気なものとして順位が付くことなく、どの香りも様々なお客様に愛され続けているということです。どの香りも10年変わることなく、大変高い人気をいただいています。
香りにもこだわっていて、せっけんのやさしい香りをふんだんに楽しんでもらえるように工夫して開発しました。「香り長持ち」を再現するための香りカプセルの配合や、使うシーンをイメージできるような香り立ちを実現したりしています。
この3つの香りで、様々なカテゴリーの商品を展開しています。
確かに香水だけではなく、同じ香りで他カテゴリーの商品があるのがレールデュサボンの魅力の一つですよね!
そうなんです。ブランドの立ち上げにあたっては、香水ブランドではなく、フレグランス生まれのライフスタイルブランドという位置づけにもこだわりましたね。
当時せっけんの香りの香水が既に市場に存在していた中で、香水とファブリックという化粧品と雑貨を組み合わせたカテゴリーの商品開発を試みました。それが他ブランドとの差別化要素になっていると思います。
発売当初の資料を見るとたくさんのこだわりが詰め込んだのがわかります。
そうですね、デザインにかなり力を入れました。ボトルのサボンブルーはユニセックスとして使いやすい色を選んでいますが、同時に空や空気の色のイメージとも合っているので、ブランド名にもふさわしい色になっています。
初めて商品が店頭に並んだ時のことは今でも覚えています。
真っ白なバスローブやタオルにあのブルーのボトルが映えていて、みずみずしさやせっけんの清潔感を色で表現したコーナーを作ることができた時は圧巻でした。
「色で魅せる」というのを体現できた気がしています。
白とブルーの色の集積でこんなに素敵な空間が作れるんだというのは新しい学びでもありました。
そういった意味でこの商品の「色」にはすごくこだわりが詰まっています。
本当にこだわり抜かれた色なんですね!
店舗に並ぶことをイメージして、同じ色味のボトルが並ぶことでブランドの世界観を表現しています。また、限られたスペースの中でどのくらいのサイズの商品をどのくらい置けるかを考慮したうえでデザインを決めました。
ブランドの思いだけではなく、店舗のことまで想定されたデザインなんですね!
そうですね。自分としてもこの経験を通して複合的な視点から商品企画ができたんじゃないかと思っています!
10年という節目を迎え、今後レールデュサボンをどのようなブランドにしていきたいですか?
年齢や性別に関係なくもっともっと多くの人に知っていただきたいと思っています。
香水だけじゃないブランドという強みを活かして、柔軟剤だけでも、ファブリックスプレーだけでも、香水だけでも、何かひとつこの香りに包まれる人を増やせたらいいなと。
だからこそ、お客様との関わりの中でニーズに合うような商品を一緒に開発していけたらいいなと思っています。
また今後はせっけんだけでなく、使いやすさや好まれやすい香りを追求し、より多くの皆さまに香りを楽しんでいただけるような商品開発を続けていきたいと思っています。