ライジングウェーブの商品企画を担当しています。商品を通じて、毎日がちょっと楽しくなったり、自分に自信がついたり、そんな香りの力を、より多くのお客様に届けられるように日々企画を行っています!
今年は去年に引き続き「エモーショナルコレクション」の第2弾となりましたが、今回のコンセプトを教えてください。
今回のエモーショナルコレクションのテーマは一言で言うなら「夏の日のもどかしさ」です。
ライジングウェーブはもともと空と海を切り取った世界観で、エモーショナルコレクションはその世界に住む人の一日を切り取ったというようなコンセプトになっています。
今回の商品の物語は、夏休みのある一日を切り取っています。
夏休みに入って楽しい時間を送っているけれど、気兼ねなく騒げる友達や気になるあの子に会えなくなってしまって、縁側に寝転がりながら少しさみしくもどかしい気持ちを抱えている。
このような情景をテーマに商品を手がけました。
そんなもどかしい気持ちを香水を通してどのように表現しましたか。
今回のテーマを表すために香りの面では「心揺らす夏風の香り」をイメージしました。
夏の涼しくて爽やかなのに、どこか少し湿っぽい風が吹いている中で自分の心は少し曇った気持ちを抱えている。それを表すためにフレッシュで爽やかな柑橘系の果物をベースに少しスパイスのあるピンクペッパーや苦みのあるドライなレモンの香料をのせてテーマを表現しました。
パッケージに関してもテーマをイメージして作りました。吹き抜ける風を真ん中のラインの部分で表現して、少し曇った夏や気持ちを曇りパッケージで表しています。
商品を手がけるうえで特にこだわったポイントはどこですか。
ひとつめはコンセプトをしっかりと体現した所です。
「気持ち」を表す中で、爽やかさの中に曇った感じを表現できるように香料を綿密に組んでいきました。
夏っぽさや夏の疾走感も表すためにボトルに施してあるラインにもこだわりました。色が緑なのは、草木から爽やかだけれど少し苦い香りを含んだ風が吹いてくる情景をイメージしているんです。
ふたつめはトレンドに合わせたというところです。
香りのトレンドとして、コロナが明けて自分を表現したり、明るさを求めたりする流れがあるといわれています。それに合わせてはじける感じや少しアクセントのある要素を入れたかったので、ピンクペッパーのような少し明るめでピリッとした個性を出すスパイスのきいた香りを入れてみました。
商品を作る中で、1番苦労した部分はどこですか。
今回のテーマの「もどかしさ」は抽象的な概念であったからこそ、それを香水で表現することに一番苦労した気がします。
試行錯誤を重ねた結果「夏の風の香り」で表現しようということになって。夏なのにすっきりしない風と晴れ切らない心をリンクさせています。くすぶった感じを表現するために、爽やかな香りのうえに対照的なほろ苦いスパイシーな香料を使うなどして、チャレンジもしたかなと思っています。
最終的にはさわやかさと苦味という対照的な香りをバランスよく調香することができた気がします。苦労した分よいものができて、この商品の中で特に香りがお気に入りです。
こだわりぬいたこの商品。特に誰にどのシーンで使ってもらいたいですか?
今年の夏の香水に迷っている人、香水を初めて使う人の人、ぜひ「夏休みの1本」としてこの香水を使ってほしいです。
夏休みはプライベートなシーンが増えると思うので、夏祭りや花火大会など夏のお出かけのお供に使ってほしいです。