今夏ライジングウェーブ フリーの限定テーマを「エモーショナルコレクション」とした理由を教えてください。
ライジングウェーブは“香りに新しい波を”をコンセプトにしたブランドで、「ファーストフレグランス」という、初めての方にも手に取ってもらえる香水になろうというテーマを掲げています。
”香水を手に取るきっかけ” を常に作り出していきたいという思いから、ライジングウェーブは限定品を毎年夏に発売しています。
今回は例年とは異なり、より新しく、普段は使わないけど買ってみたいと思える面白いコレクションを作ろうと考えました。
そのような背景の中で、浮かんだキーワードが「エモい」だったんです(笑)
同時に今トレンドとなっている、エモい世界観を持ったイラストレーターの方とコラボをすることも思い付き、ライジングウェーブの新しい世界観「エモーショナルコレクション」が決定しました。
エモーショナルコレクションは朝昼夜のストーリーとなっていますが、このストーリーの背景を教えてください。
もともとライジングウェーブ フリーシリーズの香りは、“空と海”をテーマにつくられています。
定番品としても販売しており、今回コレクションとしてデザイン限定で登場するペールホワイトは「朝日と海」、ライトブルーは「晴れた昼間の青空と海」のイメージで、夜の海がイメージとなるものはまだありませんでした。
そんな時、ペールホワイトとライトブルーに並ぶ「夜の海」を思わせる香水をつくれば、お互いを引き立たせられると思ったんです。
1日の移り変わりを朝昼夜と3つのシーンで区切り、香りと当てはめてストーリーを生み出すことにおもしろさを感じたところから、エモーショナルコレクションは始まりました。
パッケージを横に並べると一筆書きのイラストが1本につながりますね。
「ライジングウェーブの世界に住む人々をのぞいてみる」感覚でデザイン案を考えていたところ、空からのぞき見するようなデザインを思いつきました。
想像してみると、一日の始まりから終わりまでの2人の男女の姿が浮かび上がって、キーワードである「エモい」にぴったりだと思いました。
また、2人の姿を映す情景は、線香花火のぽとんと落ちる終わり方と一日のストーリーが終わる瞬間を重ねて、一日の始まりから終わりまでを一筆書きのイラストで表現してみることにしました。
その背景を知るとパッケージを見るたびにエモい気持ちになってしまいますね!パッケージだけでなく、ボトルはライジングウェーブ フリーシリーズ初のクリアタイプとなりますが、こちらにのこだわりは?
夏限定の商品なので、夏らしさを表現するために爽やかさ・冷たさが感じられるクリアボトルを選びました。
限定品スパークラーオレンジのボトルはテーマに合わせて、夜に線香花火を灯している様子を表現しています。
ボトル上部は夜空のダークなカラーを、下部には線香花火のともし火となるオレンジのカラーをグラデーションさせているんです。
限定の香り「スパークラーオレンジ」へのこだわりを教えてください!
香りを作るときはまずコンセプトを作り、情景イメージやその時の感情などを考えます。今回は情景として”夏の夜の砂浜にしゃがみ、線香花火をしているシーン”をイメージしました!
“夏の夜、日は暮れやさしい潮風がふいている夏の海辺で、まだすこし暖かい砂浜にしゃがみながら、線香花火をながめている二人”
この情景と感情をどう香りで表現しようか?と考えたときに、夏の夜の海辺の少しすずしい風をオレンジやグレープフルーツの冷たく爽やかな柑橘系、太陽の暖かさが残っている砂浜は、ムスクやアンバーの柔らかな甘さで表現できそうだと感じました。
これだけで十分なのですが、ここからが今回の香りのこだわりポイントです!(笑)
そしてメインイメージの線香花火ですが、「鼻にかかる煙の香りと、花火を見つめる二人の切ない感情」をほんの少しだけラストにウッディーの香りを仕込むことによって表現しました。
ウッドのどの点にこだわり、苦労しましたか?
ウッドはもともと少し癖があると感じる方もいるので、隠し味程度に感じてもらえるようなバランスにすることですね。
ライジングウェーブが得意とする誰もが好きな香り×癖がある香りのちょうどいいバランスを探るのは難しかったですが、とてもこだわったところですね!(笑)
どんな方に・どんな時に使ってもらいたいですか?
限定品ということもあってデザインやコンセプトも特別なものなので、今回のストーリーを読んでいただき、香水がはじめての方にも実際に使っていただけると嬉しいです。
「いいにおいするね」とか「似合ってるね」とか褒められるきっかけになれたら嬉しいです。
香りで良い思い出があったからまた香りをまとっていい思い出を得て…というような感じで、ずっと成功体験が積み重なっていく、香りと思い出の連鎖ですね。
そうです!香りと思い出の連鎖...いいですね。この香水を通して、これからひとりでも多くの方にストーリーを含めて楽しんでもらえたら嬉しいです。
仲井さんならどういう時に使いたいと思いますか?
それは線香花火をしに行く時じゃないですか?
というのは置いておきつつ...(笑)
甘めのライトな香りが多いので、休日遊びに行くときとか...! テーマパークとか楽しい場所に行くときに付けるのはすごくおすすめです!
それこそすごく”エモい” ですね!(笑)
そうです!(笑)カップルとかだと街デートよりは元気に楽しい場所に行くときがおすすめです。
今回のコレクションで、香水を手に取っていただく方に伝えたいことはありますか?
まずは、「スパークラーオレンジ」で新しく生まれた線香花火の香りの新しさをぜひ体験していただきたいです。
実際の線香花火の香りって、数ある香りの中でも特に想像しにくいと思うんですよ。そんな未知の香りを一度体験していただくことで、香りの楽しさを知っていただきたいです。
また香りには、思い出と結びついたり、香りを嗅ぐことによって当時の気持ちを呼び起こす力があると思っています。
ストーリーと香りをセットにした今回のエモーショナルコレクションは、香りが思い出やこれからの体験と結びつくことを楽しんでいただきたいという想いが詰まっていて、香りと思い出・体験をセットに感じていただければ嬉しいです。